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外科

診療内容・特長

当院外科で扱う疾患は胃がん、大腸がんなどを含む消化管疾患(食道・胃・十二指腸・小腸・大腸)
及び胆石・胆嚢炎などの胆道良性疾患が多くを占め、これに加え、肝臓・胆道・膵臓の悪性腫瘍に対しては血管合併切除などを伴う高難度手術も行っています。また緊急手術を要する外傷や腹部救急疾患の受け入れに関しても地域の中核となる重要な役割を担っています。過去5年間の疾患別手術件数の推移を表に示しますが、最近では腹腔鏡下手術件数の増加が目立ち、2018年では手術総件数487例中263例(54%)、胃がん切除47例中25例(53.2%)、大腸がん切除71例中51例(71.8%)が腹腔鏡下手術となっています。良性疾患では胆道良性疾患(主として胆石症)や虫垂切除では90%以上を腹腔鏡下手術で行っており、急性胆嚢炎では早期腹腔鏡下胆摘の導入により入院期間の短縮が得られています。虫垂切除は過去2年間では全例腹腔鏡下で行っており、膿瘍形成性虫垂炎(虫垂が穿孔し、周囲に膿が溜まった状態)では抗生剤治療により急性期炎症を鎮静化させ、待機的に腹腔鏡下虫垂切除を行うことが多く、術後の創部感染率は著明に低下し、術後入院日数が短縮されています。また2015年からは鼠径ヘルニアや腹壁瘢痕ヘルニアに対しても腹腔鏡下手術を導入し、徐々に増加して2018年では80例中32例(40%)で腹腔鏡下手術を行っています。
 一方、最近では各種の悪性疾患-がんに対する薬物療法の進歩が目覚ましく、消化器がんの領域においても新規薬剤が開発されており、当院では新規薬剤を用いた最新の治療手段をいち早く導入すべく努力しています。また各種疾患別に治療方針の目安となる診療ガイドラインが揃い、がん診療においても標準的治療法が明示され、当科ではこれらのガイドラインに沿った標準的治療を行っていますが、進行がんや術後再発例では単一の診療科だけでは治療方針の決定が難しいケースも経験されます。このような場合、当院では関連する複数の診療科の専門的な知識・技量を持つ医師のみならず、がん医療に関わる臨床心理士や看護師、薬剤師などが診療科や職種の枠を超えて集まり、キャンサーボードというカンファレンスを行い、治療方針を検討する体制をとっています。

 

◎食道

食道は3領域(頸部・胸部・腹部)に連続するため、食道癌手術は頸部、腹部に加えて開胸操作が必要となり、その手術の難易度は高く、患者さんにも高侵襲な手術となります。当科では麻酔科医による術中管理、術前・術後の理学療法士による呼吸器リハビリ、薬剤師による薬剤管理など他職種で患者様の回復をサポートしています。また手術不能例や術後再発例は放射線治療や抗がん剤治療を放射線治療医、薬剤師と連携し治療を行っています。また2019年4月からは手術をより低侵襲なものとするため、内視鏡外科手術である胸腔鏡腹腔鏡下食道切除術も導入しております。

 

 

 

 

◎胃癌

日本胃癌学会による「胃癌治療ガイドライン」に基づき、年間35-50例の胃癌の手術治療を行っています。早期胃癌に対しては腹腔鏡手術(小さな穴を体にあけ細長い手術器具で行う手術)を導入し安定した成績を残しています。進行胃癌に対しては少しでも腫瘍の取り残しがなく切除できるよう開腹手術で治療を行っています。また切除困難な進行胃癌に対しては、術前に分子標的薬剤などの抗がん剤治療を行い、腫瘍を縮小させてから切除しております。腹腔鏡手術では下の写真のように拡大視効果にて出血も少なく手術が可能です。

 

 

 

◎大腸

基本的に大腸癌治療ガイドラインに従って治療方針を決定しています。進行した大腸癌に対しても、多臓器への直接浸潤がなければ、十分に患者・家族の皆さまと相談して、腹腔鏡手術を施行しています。再発や転移を伴う患者様へは手術適応の検討、抗がん剤による化学療法、放射線治療など集学的治療を取り入れています。

開腹手術                  腹腔鏡手術

 

 

 

◎肝胆膵疾患

胆石症、胆嚢炎では腹腔鏡下手術を基本とし、ほとんどの方が術後2日目に退院可能となっています。胆嚢・胆管癌、膵癌では血管合併切除を伴う肝切除や膵切除などの難易度の高い手術が可能であり、十分な設備を有する当院ICUでの術後集中管理により、ハイリスク手術であってもその安全性が向上してきています。また三重大学大学院肝胆膵・移植外科との連携を図り、腹腔鏡下肝部分切除、腹腔鏡下膵体尾部切除も行っており

す。胆嚢炎に対してもガイドラインを遵守し緊急腹腔鏡下を導入しております。

               

               

 

 

◎虫垂炎

急性虫垂炎は比較的若年者に多い疾患であり、ビキニラインより下方に手術創を設定するという特に整容性に配慮した腹腔鏡手術を導入しております。2017年、2018年は急性虫垂炎すべての患者様に腹腔鏡手術を行うことができ、良好な手術成績でありました。手術時期に関しては、当科で独自に作成した虫垂炎プロトコールに基き治療に当たっております。

 

 

 

 

◎鼠経ヘルニア(脱腸)

当科での手術症例は胆石症に続いて多い疾患で、手術には体表からアプローチする方法と腹腔鏡にて腹腔内からアプローチする方法の2通りあります。体表からアプローチする方法は,創の大きさは5~6cm程度です.腹腔鏡下手術は5~12mmの穴を3個あけて行います。いずれの場合も,ヘルニアの原因である鼠径部の弱い部分をメッシュなどの人工物で補強する手術が主流です。再発率はほぼ同等ですので、どちらの手術方法になるかは患者様に利点・欠点を説明した上で選択して頂いております。

 

 

◎乳癌

乳癌に対しては、日本乳癌学会適応があれば乳房温存療法を行い、進行例、再発例ではホルモン療法、化学療法を併用して治療に当たり、その多くは外来通院で可能となっています。

氏名 下村 誠(しもむら まこと)
  副院長
出身 昭和61年三重大学医学部卒
専門など

日本外科学会 専門医・指導医
日本消化器外科学会 専門医・指導医
日本消化器病学会 専門医・指導医



氏名 谷川 寛自(たにがわ かんじ)
  がん診療部長
出身 昭和57年三重大学医学部卒
専門など

日本外科学会 専門医・指導医
日本消化器外科学会 専門医・指導医
日本消化器病学会 専門医・指導医
日本がん治療認定医機構 がん治療認定医


氏名 湯淺 浩行(ゆあさ ひろゆき)
  外科医長
出身

平成6年愛知医科大学医学部卒

専門など

日本外科学会  専門医・指導医
日本消化器外科学会 専門医・指導医
日本消化器病学会 専門医・指導医
日本内視鏡外科学会 技術認定(消化器・一般外科)
日本消化器外科学会 消化器がん外科治療認定医


氏名 信岡 祐(のぶおか ゆう)
  外科医師
出身

平成14年三重大学医学部卒

専門など

日本外科学会  専門医・指導医
日本消化器外科学会 専門医


氏名 松田 明敏(まつだ あきとし)
  外科医師
出身

平成17年三重大学医学部卒

専門など

日本外科学会 専門医
日本消化器外科学会 専門医


氏名 辰巳 亜依(たつみ あい)
  外科医師
出身

平成30年三重大学医学部卒

専門など

 

過去3年間手術症例数(2014年~2018年)

  2014年 2015年 2016年 2017年 2018年
手術総数 437(130) 475(176) 492(198) 469(230) 487(263)
全身麻酔 403(130) 449(176) 464(198) 448(230) 455(263)
硬膜外・腰椎麻酔 10 5 9 9 17
局所麻酔 24 21 19 12 15
消化管手術 食道癌切除 2 2 2 2 3
食道癌非切除 0 0 0 0 0
胃癌切除 30(10) 37(8) 39(10) 35(13) 47(25)
胃癌非切除 2 4 3 2 3
胃良性 6 12 7(1) 3(1) 4(1)
小腸・イレウス 22(1) 17(2) 16(2) 23(1) 20(1)
大腸癌切除 43(15) 71(37) 73(43) 66(37) 71(51)
大腸癌非切除 3 3 8 5 6(1)
大腸良性 18(1) 9 18(7) 11(3) 13(6)
虫垂切除 32(24) 46(42) 50(46) 42(42) 39(39)
肝・胆・膵手術 肝切除* 7 9 3 7 4(1)
膵頭十二指腸切除* 6 9 5 8 3
肝癌切除 4 5 3 7 2
肝良性 0 3(2) 0 1(1) 1(1)
胆道癌切除 5 6 7 8 2(1)
乳頭部癌切除 0 1 0 2 0
胆道良性 77(70) 79(73) 84(77) 114(104) 98(94)
膵癌切除 5 4 4 4 3
膵良性 2 3(1) 1(1) 3(1) 2(1)
肝胆膵非切除 3 0 1 0 1
門脈・脾 2 0 0 1(1) 0
乳癌手術 23 19 23 15 21
その他 ヘルニア 96 105(2) 93(9) 75(18) 80(32)
痔核・痔瘻 3 3 6 7 12
その他 56(9) 46(9) 54(2) 46(8) 59(10)

 

*肝胆膵領域疾患での総数
 ( )内視鏡下手術

 

 

 

外来受診についてのお問い合せ先

担当 医事課
TEL:059-259-1211(代表) FAX:059-256-2651